相続手続きパーフェクトガイド

弁護士に依頼するメリット

遺産分割を協議する際には、可能な限り弁護士に相談してみるのがおすすめです。こちらでは、相談することのメリットとあわせて、かかる費用に関する情報も掲載しています。

遺産分割を弁護士に相談したほうがいいその理由

誰にとっても親族間の人間関係は円滑でいたいものです。ですが、相続の分野においてはその関係がもっとも壊れやすくなる傾向にあります。相続分割の状況においては、どんなに仲がよい兄弟や親せきであっても、想像もしていなかった意見が飛び出す場合があります。そんな時に一番やってはいけないことは、決して自分たちの力で解決できると思わないこと。その場かぎりのトラブルであればいいのですが、往々にしてその後の人間関係に支障をきたしてしまうことにもなりかねません。

遺産分割において、相続人同士で少しでも意見の相違があった場合には、できるだけ速やかに客観的な視点をもつ専門家である弁護士に相談するように心がけてください。

弁護士に相談することの重要性

自分たちに遺された遺産は決して多くはないし、あえて弁護士などに相談するのは気恥ずかしい。という意見もあります。

こんなデータがあります。平成26年において、家庭裁判所にて遺産分割の調停を受けた件数は13,000件ほどとされていますが、そのおよそ7割を超える遺産額は5,000万円以下。つまり多数の調停案件が一般家庭のものであり、金額の大小に関係なく親族間の人間関係についてのトラブルが起こっていることになるのです。

また、多くの方が思い違いをしているのですが、弁護士への相談がそのまま依頼に直結してはいません。あくまで相談は相談。その内容によって遺産分割を依頼することはまったく別の話です。近年では、初回相談が無料になっている弁護士事務所も多数あるので、遺産について気になる方は気軽に相談してみるのはいかがでしょうか。

遺産分割を弁護士に相談・依頼した場合の費用相場

それでは、遺産分割の案件を弁護士に相談する場合、どれほどの費用がかかるのでしょうか?

基本的にこの案件の相談・依頼を行う時には民事事件と同じように経済的利益額を基準に費用を計算することになっています。さらにくわしく説明すると、対象となる相続のその当時の時価。相続される財産が分割できる場合には、時価相当額の3分の1が弁護士費用になるのです。簡単に表にまとめると以下のようになります。

相談料の相場

初回法律相談料 30分:5~10万円
一般的な法律相談料 30分:5千~2万5千円
書面鑑定 10~30万円(特殊な内容でない場合)

依頼した場合の相場

経済的利益額 着手額 報酬額
300万円以下の場合 8% 16%
300万円以上、3,000万円以下の場合 5%+9万円 10%+18万円
3,000万円以上、3億円以下の場合 3%+69万円 6%+138万円
3億円以上 2%+369万円 4%+738万円

例えば、弁護士に経済的利益額が5,000万円以下の遺産分割について、示談交渉や調停を依頼した場合、表に則って単純に計算すると

相談料:5千円
着手額:146万円
報酬額:292万円
合計:438万5千円

しかし、特に親族間で争いがないということであれば、「時価相当額の3分の1」が適応されるので5,000万円の3分の1である、1,667万円を基準に弁護士費用を算出します。

相談料:5千円ほど
着手額:62万円ほど
報酬額:123万円
合計:約185万5千円

このようにその時の親族間の状況や、時価相場によって弁護士費用は変化していくのです。

ただし、これは「旧報酬規定」とよばれる昔ながらの取り決めのようなもので、近年では一部の弁護士の間でしか使われていません。しかし弁護士に相談する際の参考にすることができるので、覚えておいて損はないでしょう。

2016年現在では、先にご紹介したとおり相談を無料で受けつけているなど、各弁護士事務所が自由に費用相場を設定できるようになっているので、あらかじめ相談しておくといいでしょう。

弁護士費用の内訳

これまでは弁護士費用の費用相場について解説してきましたが、具体的にどのような内訳になっているのでしょうか? 以下では、日弁連で規定している費用の内訳について掲載しています。

  • 着手金
    弁護士に案件を依頼した時点で支払う料金。案件の内容を問わず返還されることはありません。
  • 報酬金
    案件が成功した場合のみ、案件終了後に支払うお金です。不成功の場合には支払わなくてもかまいません。
  • 実費(日当)
    案件を処理するために支払うお金のこと。遺産分割の際には調停をする場合にかかる印紙代や切手代、出張を必要とする場合には宿泊費や交通費、日当などがかかります。
  • 手数料
    遺産分割の案件の場合に、特に親族間で争いのないケースの場合には、事務的な手続の際に支払います。
  • 顧問料
    顧問契約を交わしている場合に必要となる料金で、継続して法律業務をお願いする時に支払います。

このように見ていくと、案件の内容やその状況によって弁護士費用は2倍にもなってしまいがちです。相続分割を少しでも安く収めたい方は、話がこじれる前に早めに専門家である弁護士に相談することをおすすめします。

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