相続手続きパーフェクトガイド

限定承認を使うべきケース

限定的に遺産を相続できる限定承認に関する情報をまとめています。

遺産を限定的に相続できる限定承認

民法で定められている限定承認とは、被相続人が借金を残したまま亡くなってしまった場合、相続人がプラスの財産だけを受け継ぐことができる相続方法です。厳密には、負債の部分を残りの財産で相殺して、残った分だけを相続することになります。

限定承認のパターンと3種類の相続方法

メリット

先述のとおり、被相続人が遺したマイナスの遺産を相続したくないという時に有効な方法です。実際に遺産を相続する状況において、どのような負債を被相続人が抱えているのかはわかりにくいものです。後になって多額の借金をしていることがわかり、それが通常の財産を超えていたということもありえます。しかし、限定承認の相続方法を選択すると、プラスで補うことができなかったマイナスの財産は相続しなくてもよい、とされています。当然、プラスの遺産の方が多かった場合でも、問題なくその財産を引き継ぐことができます。

デメリット

基本的に限定承認は、相続の権利を有する相続人全員の同意が必要になります。つまり、複数いる相続人のうち、ひとりでも反対している状況では、限定承認を行うことはできません。また、この方法での相続では、被相続人が有しているすべての資産は相続開始日に時価で相続人に譲渡したとみなされるので、譲渡所得税とよばれる税金を課せられることになります。

その税率は以下のとおり。

  • 譲渡した年が1月1日で所有期間が5年を超えるもの:15%
  • 譲渡した年が1月1日で所有期間が5年以下のもの:30%

この譲渡所得税は、相続が開始されたことを知った4か月以内に申告する必要があります。

限定承認が必要となる具体的なケース

さまざまな事例が考えられますが、以下のようなケースにおいて限定承認の方法で相続することを考えてみるといいでしょう。

被相続人が抱えている遺産がどれほどかが不明な場合。限定承認を行ったうえで債務調査をしていくといいでしょう。もし、債務が遺産を上回るようであれば、相殺して弁済することができます。また、相続人の一人が被相続人の家業を受け継いだうえで再建を図る場合にも、限定承認をするといいでしょう。仮に調査のうえで、再建が絶望的であっても相続放棄というやり方を選択することもできます。

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